私はモンハンワイルズでは弓を使っているのですが、色んなとこの攻略を見てると「弓はボーナスは生産ボーナスで会心×3と復元ボーナスで属性×5!!」みたいな情報を見かけるのですが、自分で計算してみるとそうとも言い切れないのではないかと考えています。
私はモンハン歴自体は長いのですが、ちゃんと自分で攻略するのは今作が初めてなので、一旦自分の考察を備忘として残しつつ、先輩ハンター方のご意見を伺えたらいいなという目的で本記事を作成しようと思います。
すっごい雑に結論を言えば、現状では基礎攻撃力が低い環境なので、基礎攻撃力を上げたほうがダメージ期待値は高くなります。
ダメージ計算
一旦まずはそもそもダメージはどのような計算で求まるのかを確認してみます。今回は有志wikiの計算式を参考にします。

また、本記事では基礎攻撃力、属性ダメージについては、オプションで「係数を使用せず表示する」を選択した時の値で考えています。その方がダメージ計算式に即しているためです。

物理ダメージ
まず物理ダメージの計算式を整理してみます。全体はこのようになっているようです。
物理ダメージ = 武器倍率(基礎攻撃力) × 弾威力 ×
速射補正× 飛距離補正 × 会心補正 × 武器補正(ビン効果) × 物理肉質 ×ボウガン補正
ボウガン補正については本作では存在しない(そもそも弓なので関係ない)、速射補正はボウガンのみの話なので無視します。
弾威力 | 近接武器のモーション値に相当します。 |
武器補正 | 弓の場合はビン効果が該当します。 |
物理肉質 | モンスターの物理耐性。部位毎に異なる。 |
今回はアーティア武器でどのボーナスを振るのが良いのかという話なので、そこに関係しない変数については一旦考えなくてよいものとして定数Aとして括ってしまいます。
また、会心補正は超会心が無い場合は1.25です。ただこれは会心が発生した場合の話です。なので「会心補正期待値=1+(0.25 × 会心率)」として本記事では考えることにします。
その結果、このような計算式を参考に生産・復元ボーナスを考えれば良さそうです。
物理ダメージ期待値 = 武器倍率(基礎攻撃力) × 弾威力 × {1+(0.25 × 会心率)} × 物理肉質 × A
大分シンプルになりました。ここで肉質を計算式に残しているのは、属性ダメージとの比較のためです。
属性ダメージ
続いて属性ダメージの計算式について整理してみます。全体はこのようになっているようです。
属性ダメージ = 武器属性値 × 武器補正 × 耐属性 ×
斬れ味補正× 会心補正(属性会心スキル発動時のみ)
切れ味は弓にはなく、会心補正は属性会心スキル発動時のみの話なので一旦無視します。
武器属性値 | 攻撃ステータスの属性の値を10で割った値。 |
武器補正 | 弓の場合は溜め段階による補正。 |
耐属性 | モンスターの属性耐性。部位毎に異なる。 |
今回の話に関係ない変数を無視するために定数Bとして括ってしまうと、以下のようになります。
属性ダメージ = 武器属性値 × 武器補正 × 耐属性 × B
これらの計算式を前提として考察を進めていきます。
アーティア武器と各ボーナスについて
次に弓のアーティア武器の性能とボーナス値についてまとめます。
弓のアーティア武器であるアンギルバインは基礎攻撃力190・会心率5%が素のステータスになっています。この値に生産ボーナス3つと復元ボーナス5つを足し算して最終的なステータスになります。これは色んな攻略で説明されているので、本記事を読んでいる方であればご存知の方が殆どだと思います。
また、ボーナスの値は以下の通りとなっています。属性の生産ボーナスについては、生産時に同じ属性のパーツを選ぶことでしか上げられないので無視します。
基礎攻撃力 | +5 |
会心率 | +5% |
属性(復元) | +30 |
各ボーナスによるダメージ上昇の期待値
ボーナスによってダメージの伸び幅はどれくらいかを考えてみます。Monster Hunter World時代の肉質や耐属性の数値は明らかにされているので、近いゲーム性であるこれをもとに計算してみます。
生産ボーナス
まずは生産ボーナスで基礎攻撃力と会心率のどちらを優先すれば良さそうかを考えてみます。どちらも物理ダメージにしか関わらない(属性会心スキルを発動しない場合)ので、ここでは同条件となる肉質は1として無視します。
物理ダメージの計算式より、基礎攻撃力が5上がった時の物理ダメージ期待値の上昇値は、会心率5%の場合、5.06です。会心率を5%上げたときは、基礎攻撃力190の場合、2.37です。
一先ず期待値だけで考えれば生産ボーナスは基礎攻撃力を上げたほうが良い計算になります。会心補正は基礎攻撃力に乗算でかかる関係上、ある程度基礎攻撃力が高くない限りは、期待値で考えると基礎攻撃力を上げたほうが期待値上昇幅は大きくなります。
さらに細かめな話。結論に変わりはないです。
ただ、これはあくまでも武器のステータスだけを考えた場合の話なので、例えば良くある弱点特攻Lv5+狂竜克服+無我Lv3というスキル構成の場合は会心率が弱点部位で55%(傷有75%)になります。その場合は基礎攻撃力を伸ばした時の恩恵が更に大きくなります。
これは超会心Lv5を着けていた場合でも同じ傾向にあり、基礎攻撃力が390くらいはないと、会心率ではなく基礎攻撃力を選択した方が良いです。なので実質的に基礎攻撃力を選択する方が良いと思っています。


良くあるスキル構成で弱点55%の会心率の場合、基礎攻撃力が455ないと会心率上昇を選択するメリットがないです。
復元ボーナス
次に復元ボーナスについて考えてみます。基礎攻撃力と会心率については生産ボーナスと同様なので、基礎攻撃力と属性値のどちらを選択するべきかを考えてみます。ここでは会心率は同条件となるため、一旦1として無視します。したがってここで考慮する計算式は、以下の通りです。
物理ダメージ = 基礎攻撃力 × 弾威力 × 物理肉質
属性ダメージ = 武器属性値 × 武器補正 × 耐属性
復元ボーナスでは1枠で基礎攻撃力+5、武器属性値は30÷10=3で+3となります。また、ここでサンプルとしてリオレウスの頭を竜属性で攻撃したとします。
Worldの肉質で考えると、遠距離攻撃の物理肉質は50、耐龍属性は30となるため、ダメージ上昇幅はそれぞれ、5×0.5×弾威力 = 2.5×弾威力(物理ダメージ)、3×0.3×武器補正 = 0.9×武器補正(属性ダメージ)となります。
弾威力(モーション値)ですが、トレモで調べてみた感じは以下の通りかなと思います。溜め段階に応じてヒット数が変わったりします。注意点として、モーション値は%表記です。
溜め無し | 9(通常、クイックショット) |
溜め1 | 10(通常×2、剛射×4) |
溜め2 | 11(通常×3、剛射×5)、13(剛連射×5) |
溜め3 | 14(剛連射のみ。6ヒット) |
竜の千々矢 | 18×6 |
竜の一矢 | 23(通常版)、16(キャンセル版)いずれも複数ヒット |
曲射 | 11 溜め段階に応じてヒット数増加 |
ここまで書いといてなんですが、属性の武器補正(溜め段階補正)が計算出来なかったので、肉質が柔らかいトレーニングダミーでの実測値での考察となります。
武器攻撃力220→225の時と、武器攻撃力220→武器攻撃力220+竜属性300で、1Hitあたりどれくらいダメージの伸びが変わるかで試してみました。
溜め2通常射撃で計測した結果、武器攻撃力220→225では21.3→21.9、竜属性300付加時は21.3→24.3でした。これは属性値300加算されたダメージなので、属性ボーナス30を選択した場合のダメージ増加は21.3→21.6となります。
本作では属性の武器補正が今までの作品より渋いという声もあるので、この力業の計算結果で正しいのかなと思っています。もし本作の武器補正をご存知の方がいらっしゃればご教示いただければと思います。私も調べてみて判明したら追記修正します。
結論としては、復元ボーナスも基礎攻撃力の方がダメージ上昇幅が大きい結果となりました。
補足
チャージマスターについて
先ほど属性ダメージの計算式で、武器補正の話をしたのですが、この武器補正を改善するスキルがチャージマスターというスキルです。
このチャージマスターの武器補正の強化具合によっては復元ボーナスで属性値を伸ばした方が良いのですが、これも実測で見た感じ、おそらくLv3で1.3倍になっているのではないかと思います。ただ、これくらいだと先ほどの実測値でもダメージ増加が0.3→0.4になる程度なので、これだけならまだ基礎攻撃力を上げたほうが良いかなと思います。
話が逸れますが、現状ではチャージマスターを積むよりは超会心や剛射強化等、物理ダメージを伸ばすスキルを積んだ方が強くなりやすいです。
属性会心について
属性会心も付けた場合は会心率の方が優先になるんじゃないか、という意見、もしくは懸念もあると思いますが、属性会心は最大Lvでも会心補正は1.15とかなり抑えめです。(これは弓の場合の属性会心補正で、武器種によって異なります。)
また、そもそもモンスターの耐性は物理の方が低く、属性の方が高い傾向にあります。そのため、属性会心を積むくらいなら超会心を積んだ方が、会心率上昇の恩恵は高くなります。
ちなみに超会心は物理ダメージの会心補正にしか関わってこないです。
弓の会心率についての考え方
弓は双剣と並んで非常に手数が多く、会心発生の試行回数を稼ぎやすい上に、モーション値に大きなバラつきもない武器です。そのため、大剣等の手数が少なくて特定の攻撃のダメージにウェイトが寄っている武器と比べると、会心率が低くても総合的なダメージは期待値に収束しやすい武器でもあります。
こういった理由から、他武器種と比べても会心率を100%にすることにそこまで固執しなくてよいのかなと考えています。
さいごに
仮に今後基礎攻撃力上がったり、手軽に上げる手段が増えた場合は、本記事の結論の限りではなくなります。あくまで現時点で武器の基礎攻撃力が低いこと、基礎攻撃力を上げる手段が、会心率を上げる手段にくらべて乏しい(会心率は現状ではスキルで稼ぎやすい)ことから、計算上はアーティア武器のボーナスは基礎攻撃力中心が良いのではないか、と言った結論になった形かなと思っています。
また、本記事の趣旨から外れますが、個人的にアーティア武器の厳選は後回しで良いかなと思います。強化素材は分解すれば全て返ってくるのと、生産素材である遺物は月華粉による稼ぎでまとまって手に入るからです。また、強化素材自体もある程度稼げます。
アーティア弓は特に氷属性と麻痺属性が強いので、一先ずはなんでもいいので作っちゃうのも手だと思います。(個人的にこれ以外の属性は、生産武器の貫通弓の方が現状強いと思っています。)
また、あくまでもこれは私個人の考察ですので、一つの意見として参考にしていただければと思います。
コメント
コメント失礼します。
氷属性と麻痺以外は各属性貫通の生産武器の方が強いということですが、アーティア厳選を行った上でもそうなのでしょうか?
トレモで見た感じはアーティアの方が他属性でも強そうだったんですが、実際に討伐しにいったらほぼタイム変わらなかったですね。
理由は貫通弓は大きいモンスター程ヒット数が増えて火力が伸びる(トレモダミーは小さい)ので、大型モンスターを狩るなら貫通が一番理論値は高いみたいです。
私はそんなに上手くないのでタイム変わらない程度でしたが、プロハンの方だと貫通の方がタイム縮んでいるみたいです。
ただ、剛射ループである程度弱点を狙い続けれることが前提なので、導の矢中心の運用であれば強撃ビンの弓の方が強く使えると思っています。
とは言え、アーティア武器厳選の手間とか考えると生産弓で良いかな、と私は考えています。
返信ありがとうございます。
なるほどですね。
張り付き剛射スタイルなので、生産弓も使えるみたいで嬉しいです。
もう一つ質問したいのですが、現環境ですと属性、会心などより攻撃力のほうが火力がでるということなんですが、スキル構成は弱特などで会心率を盛るより挑戦者など基礎攻撃力が上がるスキルを積む方が火力がでる可能性が高いのでしょうか?
インコのあーちゃんさん的にはどんな見解ですか?
現環境だと素の基礎攻撃力がまだ低いので、スキルで攻撃力を伸ばす恩恵はかなりあるとは思いますが、
弱点特効はそれを加味しても会心率の伸び幅が破格なのでLv5は基本積み得かなという印象です。
特に超会心を積んでいる場合は弱点特効Lv5は個人的には積んどきたいです。
その上で可能な限り連撃、挑戦者、巧撃等を好みで積むのが良いのかなと思っています。
なので今は弱点特効Lv5+超会心Lv3以上+余った枠に連撃・挑戦者・巧撃という感じで私は落ち着いてます。
特に連撃等の攻撃力上昇スキルはLv1でも発動時の恩恵が大きいので、個人のプレイスタイルに合わせてスキルLvを割り振る形になるかなと思います。
(連撃は弓だとLv上昇恩恵が低いので、Lv1をとりあえず積むで良いと思います)
なるほど。丁寧にありがとうございます。参考にさせてもらいます。
次の記事も楽しみにしてます。